プロ野球・名将たちのベースボール

2013年から2014年にかけて発売された書籍『落合語録~人生を勝ち抜く「俺流」語録』『森・西武ライオンズ9年間の黄金伝説』『カープの時代~最強・古葉赤ヘル軍団の11年』の内容を、著者自身が無料公開しているブログです。その他雑記あり。無断転載を禁じます。

【落合監督語録2004②】井端のサードゴロ併殺打が一番の収穫。

井端のサードゴロ(6回の併殺打)が収穫といえば、一番の収穫。

(その意味を)キミたちはわからなくて結構。

中日スポーツ2004年5月12日)

 

器用な打撃が持ち味の井端弘和はこの年の序盤、「ランナーが出ると右方向ばかりに打とうとしていた」という。しかし結果が出ず、この試合の前日までの打率は.246。この試合、2点を追う6回裏一死一塁で、追い込まれた井端は引っ張ってサードゴロ併殺打を打ってしまう。しかし、落合監督の目には右方向への打撃に固執しなかった井端が収穫だと映っていたのだ。井端はこの年、自身初の打率3割を記録する。

 

 

【落合監督語録2004①】選手には適性というものがある。

(今季初、一番荒木・二番井端)

選手には適性というものがある。

(各チームとの対戦を)二回り見て、適性を考慮した結果だ。

中日スポーツ2004年5月8日)

 

この試合まで26試合は、一番井端・二番荒木であった。荒木雅博山田久志監督時代の2年間で一度しか一番を打っていない。2年間で打率.248、年平均16盗塁の荒木は、一番打者としては物足りなかったのだろう。しかし落合監督は、荒木が持っている能力を発揮できる打順は一番だと見抜いた。荒木はこの後、6年連続30盗塁を記録し、ドラゴンズ打線に欠かせない存在となる。